「猫のはみがきはいつから?」「はみがきは何歳からすればいいの?」「猫のはみがきをしてないけど大丈夫かな?」と、悩むことはありませんか?
猫の歯磨きについて、詳しい情報を持っている方はまだまだ少ないようです。
猫にとって歯磨きはとても大切。
正しいケア方法を知っておくことは猫の健康を守ることにもなります。
この記事では、猫のはみがきの必要性や正しいやり方、はみがきをさせてくれない猫への対処法、はみがきを続けていくコツを実体験を交えながら解説していきます。
記事を読めば、あなたは猫の歯磨きについてかなり詳しくなっているはずです。
簡単な方法から難しいものまでありますが、ぜひ参考にしてみてくださいね。
猫の歯磨きをしてないけど大丈夫?猫に歯磨きが必要な理由
猫にも歯磨きは絶対に必要です!
歯磨きをしない猫は、している猫と比べて、虫歯や歯周病、歯石が多いことが分かっています。
人間も猫も歯磨きを怠ると、歯の表面がザラザラしてきて、白いものがつきます。
これはプラークといって、歯石になる前の歯垢です。
このプラークの中には、雑菌がたくさんいます。
中でも有名なのがミュータンス菌。
ミュータンス菌は、虫歯の原因となる菌です。
食事のあとの食べカスはミュータンス菌の大好物。ミュータンス菌は食べかすを分解してプラークを作り、そこに住みついてしまうのです。
はじめのうちは柔らかい歯垢は、歯の表面を指でサッと擦れば取ることができます。
この段階で歯磨きをしていれば、虫歯や歯周病のリスクを回避できるのです。
歯垢を放置すると、やがてコチコチの塊となって歯にこびりつき歯石となります。
歯石の中には雑菌が何億個もいて、それが虫歯や歯周病になっていくのです。
虫歯になる原因は猫も人間も同じです。
歯磨きをしない猫は人間と同じように虫歯や歯周病、歯肉炎になります。
もちろん口臭もひどくなります。
猫の歯石がたくさん付いてしまった場合、獣医さんに全身麻酔をかけられて、診察台の上で処置をしていただくしか方法はありません。
しかし全身麻酔は保険適用外なので、価格はかなり高額になります。
病院にもよりますが、20,000円以上はかかると言われています。
猫の小さな体に全身麻酔をかけることは大きなリスクとなります。
さらにお金もかかります。
猫にも歯磨きの習慣を付けて健康な歯と歯茎をたもつことが大切となります。
基本的な猫の歯磨き方法
猫の基本的な歯磨きの方法は3つあります。
- ガーゼを指に巻き付けて猫の歯をなでる
- 市販のペット用歯磨きセットを使う(だいたい犬猫兼用)
- 人間の歯ブラシを使う
一つずつ解説していきますね。
基本的な猫の歯磨き方法①ガーゼを指に巻き付けて猫の歯をなでる
まず、水に濡らして絞ったガーゼを人差し指に巻き付けます。
次に、猫のヒゲが生えているところ(ウィスカーパッド)を親指でクイッと軽く持ち上げて、猫の歯を優しくなでるように拭き取ります。
強くこすると歯茎から出血したり、痛みで猫が歯磨きを嫌がるようになったりするので、力加減はとても大切です。
使用するガーゼは、薬局の医療用ガーゼでもガーゼハンカチでもいいので、猫の好みで選んでください。
基本的な猫の歯磨き方法②市販のペット用歯磨きセットを使う(だいたい犬猫兼用)
市販のペット用の歯磨きセットを使う方法もあります。
ペット用の歯磨きセットはだいたい犬猫兼用ですが、猫専用の歯磨きセットも販売されています。
ペット用の歯磨きセットは、ウェットティッシュのような拭き取りタイプから、指に被せるサック型のフィンガー歯ブラシ付きのものまで種類が豊富です。
ペット用の歯磨きセットには、おいしい味の歯磨きジェルが付いているものもあるので、猫の歯磨きデビューにはおすすめです。
ウェットティッシュのようなシートタイプの歯磨きは、サッと取り出して使えるのでべんりです。
基本的な猫の歯磨き方法③人間の歯ブラシを使う
人間の歯ブラシを使う方法ですが、乳児用の小さくて柔らかい歯ブラシは猫の歯磨きにも使えます。
子猫の頃から歯ブラシで顔や口の周辺をマッサージしたりして、「歯ブラシが怖くないこと」を猫に教えていきます。
このとき、歯ブラシを噛んだりおもちゃにしようとしたら即取り上げます。
歯ブラシを怖がらなくなったら、ちょっとづつ猫の歯にブラシを当てていきます。
はじめのうちは無理をしないことが大切です。
市販のおいしい歯磨きジェルを併用するなどして、猫に歯磨きの楽しさを分かってもらうこが目的と割り切り、時間をかけていきましょう。
猫が歯ブラシに慣れてしまえば、歯磨きも嫌がることなくやらせてくれるので、根気よく教えていきましょう。
他には綿棒で歯の汚れを拭き取る方法などもあります。
猫を飼い始めたばかりの方や歯磨き習慣のない猫を飼っている方は、獣医さんに正しい歯磨き方法を教わってから実行することをおすすめします。
猫の歯みがきはいつからしたらいい?
猫の歯磨きを開始する年齢は、生後4ヶ月頃からです。
猫の歯は、生後4ヶ月頃から乳歯から永久歯へと少しづつ生え変わっていきます。
乳歯の頃に口の中が衛生的だと、健康な大人の歯が生えそろいます。
子猫は警戒心が少ないので、成猫に比べて歯ブラシに慣れるも早いです。
口の周りや歯に手を触れることを、子猫の頃から慣れさせていけば、歯ブラシを使わなくてもガーゼで歯磨きができるようになります。
歯ブラシを使わずガーゼで歯を磨くメリットは、飼い主の手が猫の口に直接触れるので、口の中や周辺の異常に気が付きやすいという点です。
猫は痛みや病気があるとじっとして我慢する傾向にあるので、スキンシップを兼ねた歯磨きで、猫の健康管理をしていきましょう。
猫の歯磨きができない時はどうすればいい?
長期の出張や旅行で猫の歯磨きができなかったり、猫が歯磨きそのものを嫌がることもありますよね。
この場合、歯磨きができるフードやおやつ、水に混ぜるタイプの口腔ケア用品などで代用することができます。
①歯磨きができるフードやおやつで代用
デンタルケアができるフードやおやつは粒が硬めに作られています。
硬めの粒をよく噛むことで唾液の分泌量を増やし、口の中の食べカスや汚れを洗い流してくれるのです。
よく噛むことで満腹中枢が刺激されるので、猫のダイエットにもなります。
ただし、デンタルケアができるフードは「よく噛んで食べる猫」にしかおすすめできません。
フードを飲み込むタイプの猫には、硬めの粒のフードも全く意味のないものとなってしまうばかりか、消化不良により下痢や嘔吐を起こしてしまうこともあるので注意が必要です。
②水に混ぜるタイプの口腔ケア用品などで代用
飲み水に混ぜるタイプの口腔ケア用品は、手軽で便利なのでおすすめです。
液体は無味無臭なので、猫が水を嫌がることはありません。
他にも遊びながらデンタルケアができるデンタルトイもあり、メッシュで作られたぬいぐるみを猫が噛むことで歯の汚れを落としてくれます。
汚れたら手洗いができるので、破れるまで使えて経済的です。
猫の歯磨きができない時には、フードやおやつ、おもちゃなどを使って工夫してみましょう。
水に混ぜるタイプのケア用品もたくさんあるので、自分の猫に合うものを選んでいきましょう。
歯磨きができない猫や歯磨きを嫌がる猫は、病気のリスクが高まりますので定期的に獣医師の診察を受けましょう。
猫の歯磨きはいつから?してないけど大丈夫?できない時はどうすればいい?まとめ
猫にも歯磨きは必要です。
人間と同様、猫の歯周病や歯肉炎、虫歯になるリスクが高まるからです。
猫に歯磨きをさせるコツは、子猫のころから歯ブラシや歯磨きは怖くないと教えること。
猫の歯磨きの習慣化は、成猫になってからでは難しくなってしまいます。
猫は生後ヶ月頃から歯が生え変わるので、永久歯が生えそろう前に歯磨きの習慣をつけていくと、健康な歯と歯茎を保つことができます。
猫の口腔ケアを怠ると、歯垢が歯石と化して、全身麻酔をしての大掛かりな処置が必要となってしまいます。
これは猫の体にも飼い主のお財布にも大きな負担となります。
子猫のころから歯磨き習慣をつける、デンタルケアのフードやおやつを使う、おもちゃでケアする。
いろいろな方法がありますので、自分の猫に合った方法をお試しください。
年に一度は獣医師の診断を受けましょう。